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2023.05.08

エステサロン経営にとって重要な、潜在ニーズのマーケティング

2015年から2019年にかけて、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた苦情は2140件にのぼりますが、その内品質(役務品質も含む)・機能に関する苦情は408件と全体の20%近くを占めています。この流れは2018年以降にさらに強まり、中には角膜腫瘍の診断を受けたという事例も生まれました。
これを受け厚生労働省は、各都道府県衛生主観部へ「まつ毛美容液を標榜する化粧品等の安全性確保について」と題した文書発行を行い、身体に異常が出た場合、使用を停止し医師に相談することを化粧品パッケージに記載することや、販売商品購入者の健康被害に注視し副作用報告などを行うことを事業者に義務づけることを命じました。
エステサロンには多くの美容メーカー・美容ディーラーが日々商品の提案を行っています。もちろん扱う商品が売れそうか、売れなさそうか?ということに目利きをしていくことも重要ではありますが、特にアイメイクアップ商品に関しては販売元であるメーカーやディーラーのサポート体制に気を配らないといけません。

【目次】
1.アイメイクアップ化粧品も、エステティシャンが選定しましょう
2.エステティシャンが把握するべき、マスカラ・アイブロウの種類と特徴
3.今回のまとめ

アイメイクアップ化粧品も、エステティシャンが選定しましょう

前回のコラムでもお伝えしましたが、エステサロンでは基礎化粧品やサプリメントだけの販売ではなく、今後アイメイクアップ化粧品についても情報を集め提供していくことが経営としては生産的です。
アイメイクアップ化粧品といっても、じつに様々な種類がありますが、目もとに彩りを添えるのはアイシャドウです。アイシャドウは目もとに陰影をつけ立体感を持たせ、目の表情を際立たせることが目的の化粧品です。アイシャドウの処方は基本的にファンデーションとほとんど同一で、近年では粉体の表面を疏水化処理した顔料を用いることで、化粧持ちに優れた品質の製品もつくられています。アイシャドウの基本となるブラウン系パレットの構成は、ハイライト・ツヤ・中間色・締め色で成り立っており、ハイライトは立体感の強調・パール入りの光沢はツヤを表現・締め色は目もとを引き締める濃色ダークブラウンといった役割を果たしています。またアイシャドウの製品剤型としては液状・ペースト状、固形状の2種類で分類されています。アイシャドウを選ぶポイントは、ぼかしやすく密着性があること・油光りしないこと・色変化しないこと・汗や皮脂に滲まず化粧持ちがいいこと・安全性が高いことが挙げられるでしょう。
目をくっきりと形づくるのはアイライナーです。液状アイライナーはいくつか種類がありますが、どれにも共通していえるのが、低粘度の液体中に顔料を安定的に分散しているということです。優れたアイライナーを選ぶポイントですが、刺激が少ないこと・乾きが早いこと・柔軟性があること・ラインが描きやすく仕上がりがきれいなこと・汗や涙で落ちにくいことなどが挙げられます。またアイライナーはリキッドタイプ・ジェル状・固形上・ブレスト(パウダー)タイプの4種類に分類することができ、これらには各メリット・デメリットがありますから、それらを踏まえて自分に合うアイライナーを見つけることが重要です。筆ペン・細筆・フェルトペンの形態をとったリキッドタイプのメリットは、一度ラインがフィックスすると落ちにくいのがメリットだといえますし、それゆえ修正がしにくいことが反面デメリットであるとも言い換えられます。ジャー形態のジェル状アイライナーはカラー展開も豊富で、乾いた後落ちにくさはトップクラスであることがメリットです。しかしながら揮発性速乾タイプであるがゆえ、簡単にオフしにくくジェルが硬くなりがち
なことはデメリットであるといえるでしょう。ペンシル型の固形状アイライナーは、ラインが引きやすく芯の硬さ・太さによって好みを選べることがメリットですが、ウォータープルーフ以外の製品は色落ちがしにくいということがデメリットです。コンパクト形態のプレストタイプは、塗り重ねで黒色の深みが調整できることが他種にはない優位性ですが、こちらも粉飛びや落ちやすさが反面使いにくいといわれています。

エステティシャンが把握するべき、マスカラ・アイブロウの種類と特徴

アイメイクアップ化粧品には、瞳を魅力的に見せるためのマスカラもあります。マスカラの役割はまつ毛を太く長くし、目のサイズを放射状に広げて見せることです。エステティシャンがアドバイスをするべきマスカラを選ぶポイントは、刺激がないこと・均一性があること・まつ毛を濃く、長く見せられること・カール効果があること・つやがでていること・速乾性があること・微生物汚染がしにくいことなどが挙げられるでしょう。マスカラは液別の特徴としてウォータープルーフタイプとフィルムタイプがあります。どちらも耐水性はあるのですが、ウォータープルーフタイプは揮発性のある油系タイプであり、専用のリムーバーが必要になります。フィルムタイプは、乾くと耐水性フィルムになりまつ毛をコーティングする役割があります。その中でもお湯で落とせるタイプはフィルムコーティングが38〜40度で溶ける設計になっています。マスカラは機能別にボリューム・ロングラッシュ・カールと分けることができます。ボリュームタイプは粘土の高い油性成分を使った厚みのあるマスカラ液で、太く濃くボリュームアップができるのです。ロングラッシュタイプは1〜3mm程度の短い合成繊維が入っており、繊維がまつ毛に絡むことで長さを強調することができます。カールタイプはまつ毛上で速乾するためカールをキープすることができています。マスカラは、ブラシの形状によってその特徴も異なります。もっともシンプルなストレート型・下瞼につけやすくボリュームも出しやすいロケット型・中央が膨らんでいるラグビーボール型・ブラシのカーブがまつ毛の根本にフィットしやすいアーチ型・金属、樹脂の棒の先端を螺旋状にねじ切りしたコイル型・だまになりにくいコーム型といった6つに分類することができます。
また眉で顔の印象を大きく変えるアイテムが、アイブロウです。アイブロウはペンシル・リキッド・パウダー・マスカラ形状の乳化タイプと主には4種類がありますが、複数のアイテムを併用することがおすすめです(例えば形をつくるペンシル・ボリュームを出すパウダーなど)。「落ちない眉」といわれるのは、粒子の大きな顔料ではなく液体全体に色を帯びている染料です。染料は皮膚の角層まで色づかせることが可能ですから染料配合のアイブロウは落ちにくいことが特徴です。

今回のまとめ

アイブロウを選ぶポイントは、肌にソフトタッチで均一につくこと・鮮明な細い線が描けること・持続性が高く化粧崩れしにくいこと・安定性や安全性が高いことなどが挙げられます。
男性が脱毛エステに通い、美肌に関心を持ちフェイシャルエステを受けるようになったということはよくある話ですが、メイクを以前から施す女性もフェイシャルエステで肌が変わればメイクへの意識が変わり手法のアップデートがニーズになることもよくある話です。エステサロン経営は常に、顧客の潜在ニーズを満たす必要がありますが、同時に潜在ニーズについても常にマーケティングを行うことも重要であるのです。