エステサロン・脱毛サロン専門のマーケティング会社マーケティング・プロダクト・ファクトリー(MAP)のお知らせ・コラムです。

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2023.04.20

エステサロンが築いたノウハウは、OEM事業にシナジーをもたらす

エステサロンを出店するとなると、競争関係になる事業者は商圏の範囲内ですから都心であればせいぜい電車移動で1時間以内・郊外であれば車で片道30分といったエステユーザーということになります。ところが化粧品メーカーでありますと通信販売が当たり前になった現在、商圏は極端ではなく全国まで広大化しています。エステサロンが化粧品メーカーになるということは新規事業への参入といえますが、一体どのような強みを活かしライバル(競争事業者)は誰なのか?ということを明確にしなければいけません。
例えば化粧品メーカーを大きく2つに分けるとすれば、医薬品関連企業・完全異業種からの参入ということになります。医薬品関連企業は既存の事業で蓄積されたノウハウを活かして高性能・高付加価値の化粧品を開発し、商品を生み出すケースが多いといえます。また富士フイルム・ヤマトなど完全異業種から参入してくる企業は、OEMメーカーから商品を調達し通信販売の経路で販売を行うケースが多いといえます。

【目次】
1.エステサロンの化粧品販売市場は、高性能・高付加価値を求めるユーザー
2.クレンジングの洗浄力は、界面活性剤の配合量と相関する
3.今回のまとめ

エステサロンの化粧品販売市場は、高性能・高付加価値を求めるユーザー

エステサロンが化粧品を開発するのは、どちらかというと医薬品関連企業側の「ノウハウ蓄積型」がライバルであるという認識を持たないといけません。なぜなら広告の入稿金額を吊り上げることは経営にとって大変リスキーなことですし、何よりエステサロンには化粧品をシビアに評価してくれるお客様という宝物があるからです。ですからエステサロンが化粧品を開発する場合、スキンケア製品の構造をしっかりと理解しお客様へ期待できる肌作用を正確に伝えることが重要であると思っています。
スキンケアとして用いる化粧品はおもに訴求成分・基本成分・品質保持成分の3種類から成り立っています。訴求成分とは広告にもっともフューチャーされる化粧品の効能・効果を発揮する原料のことを指しており、具体的にはコラーゲン・セラミドなどのことをいいます。また植物エキス・ビタミン剤・香料などもこれに含まれます。訴求成分の表現は薬機法等で固くその規制が設けられているため、マーケティングに関しては慎重になる必要があるといえるでしょう。基本成分とは化粧品の骨格をつくる成分のことです。油性成分・水溶性成分・界面活性剤等がこれに含まれます。特にスキンケア化粧品はモイスチャーバランスが考えられていないと劣悪な商品が生まれることもあります。皮脂の代わりとなる油性成分・汗や細胞に含まれる水やNMFの代わりとなる保湿剤などの水溶性成分が具体的に挙げられます。前回のコラムでは酸化防止剤や防腐剤等を取り扱いましたが、これらは品質保持を目的とした成分であるといえるのです。

クレンジングの洗浄力は、界面活性剤の配合量と相関する

それでは具体的にメイク落としといわれるクレンジングは、どのような設計になっているのでしょうか?
まず肌の表面ではどのような現象が起きているのか?をつかむことがポイントとなります。肌の表面は排気ガスやほこりといった空気中の汚れに汗・皮脂・古い角質・メイクアップ化粧品などが混ざり合っています。この状態を放置しておくと過酸化脂質がつくられ、肌の刺激物質へと変化します。それらを避けるためクレンジングで汚れを油になじませて乳化させてから落とすのです。女性がなぜ洗顔化粧品だけでなくクレンジングを使うのかというと、ウォータープルーフタイプの処方で使われる粘着性の強い油性成分だと、より油を溶かす力の強いクレンジングオイルや専用のリムーバーが必要となってくるからです。つまり簡単にいうとクレンジングとは油性成分で汚れを落とす役割であり、メイク汚れを浮かし、あとは拭き取ることでこの作業を完結させます。クレンジングに界面活性剤が含有されているのは、浮いた汚れを水と混ぜて流せるようにするためなのです。
クレンジングには様々な種類がありますが、その種類によって洗浄力をはじめとした製品特徴は異なります。一般的に洗浄力が強いのはオイル状・ジェル状だといわれておりその理由は界面活性剤の割合が高いからだといえます。クレンジングクリームやクレンジングローションは洗浄力が中間であるといわれています。しかしクレンジングローションはコットンなどを使用し摩擦により汚れを落とすため、肌への物理的ダメージが高いといえるでしょう。クレンジングミルクなどは水溶性成分が多く使用後の感触もさっぱりとしているため洗浄力が弱い分類といわれますが、使用する界面活性剤の種類やNMFなどの留め方によってこの概念が崩れることもあるのです。

今回のまとめ

弊社はエステサロンの経営価値を高めるマーケティング会社であると社是を掲げておりますが、特には「モノ(化粧品やサプリメント)づくり」の優れたスキームを築くことに力を注いでいます。その背景は以前300ブランドを超えるエステティック専売品を取り扱う販売事業を行っていたことにあり、これにクライアントであるエステサロンの蓄積されたノウハウがシナジーとして加われば、お客様を感動させられるOEM事業が展開できると確信したことが発端となっています。