2022年、株式会社ロッテは全国にわたる20代〜50代400名を対象に、「自立神経意識」に関するWebアンケート調査を行いました。その結果によると、日常的に倦怠感を感じていると答えた方は64.5％・季節の変わり目に自立神経が乱れることがあると答えた方は89.6％・自律神経による仕事の効率低下を感じたことがあると答えた方は91.9％という、深刻なデータが記録されました。しかしながら私たちが注目したのは、「自律神経を整えるために行動している方」の比率がたった22.8％だったという点です。
インターネットの普及により情報は民主化されたといった一般論もありますが、こういった健康や美容に関する正しい情報のプラットフォームはまだまだ国内で確立はされていないようです。また健康や美容に関する情報は、商業用に歪められることが多く、それが社会的に改善されることはまだまだ遠く先ではないかと思います。だからこそ弊社は、信頼できるエステティックサロンが一般消費者の身近に存在することに意義があると思っています。
【目次】
1.エステティックは４つのストレッサーからお客様を解放するサービス
2.エステサロンでお客様の「ホメオタシス」をマネジメントしましょう
3.今回のまとめ
エステティックは４つのストレッサーからお客様を解放するサービス
自立神経の乱れを日常的にケアするには、まず自立神経の乱れの原因についてお客様を理解させる必要があるでしょう。自立神経の乱れの大きな要因として「ストレス」が挙げられますが、ストレスは外部からの有害な刺激(ストレッサー)が身体に引き起こす現象を指します。ストレスを引き起こすこのストレッサーは、大きく4つに分類されており、物理的なもの・化学的なもの・生物学的なもの・社会学的なものがあります。物理的なものが暑さ・寒さ・騒音といった刺激。化学的なものとして嫌な匂い。生物学的なものとして細菌・ウイルスなど。社会学的なものとして人間関係の悩みといったものが例になります。
これはあくまで感覚的な弊社の見解なのですが、エステティック産業全体の売上高は長期間大きな成長こそないものの、不景気や物価高の問題で下降する影響も、他の産業と比べてかなり少なかったのではないかと思います。それはエステサロンがヒーリング・清潔感・クレンジング効果やコミュニケーションによってストレス緩和をサービスとして行っていることが大きな要因ではないかと私たちは考えます。
エステサロンでお客様の「ホメオタシス」をマネジメントしましょう
私たちの身体は優れていて、自らの健康や美容を保つ力「ホメオタシス」が備わっています。ホメオタシスは、脳がコントロールセンターとなり「内分泌系」「神経系」「免疫系」の3つの仕組みが相互関連し機能しているといわれています。過剰なストレスを加えるということは、この機能が乱れホメオタシスが乱れてしますのです。
3つの仕組みを一つひとつ取り上げるとまず「内分泌系」ですが、肌に大きな影響を与えるといわれています。例えば副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は過剰なメラニン産生を促します。また女性ホルモンである黄体ホルモンや卵胞ホルモンのバランスが崩れると同じく過剰なメラニン産生を促すことになります。エステサロンで「シミがなるべくできない」ようにするためには、使用する化粧品や行うフェイシャル施術のマッサージ・機械の効果だけでなく、コミュニケーションで心を和らげたり、香りでお客様を癒やしたりするのも効果的だということです。神経系では「交感神経が多く働く」ことが問題としてありますが、交感神経が多く働くと心拍は増加し、血管は収縮し、発汗は促進され消化は抑制される一種の緊張状態に陥ります。この状態が過度に続くと身体はどんどんと消耗され健康からは遠のいていくでしょう。また交感神経が優位に立つと体内で炎症が高頻度起き活性酸素を発生しやすくなります。しかし副交感神経が多く働きすぎると体内にリンパ球が増えアレルギー症状が出やすくなるといえるでしょう。
一言でまとめることは難しいですが、「身体はバランスを求めている」ことには間違いがないので、エステティシャンはお客様の偏った食生活・睡眠・その他のスケジュールなどについてのお悩みを聞いたりアドバイスをしてあげることも大切な職務の一つといえるでしょう。
今回のまとめ
冒頭紹介しましたWeb調査の結果によると、「疲れやすい・寝ても疲れがとれない」といった身体の症状が出るとき、その原因は自立神経の乱れが原因だ。と、わかる方は実に６１％にも及ぶ割合になりました。つまりこのアンケート調査で明らかになったのは、自立神経が乱れていることはわかっているが、その改善方法がわからない。という方が大半であるということです。
エステティックサロンは癒やされ・綺麗になる空間であり、そして学べる空間としてこれからも社会に活躍を期待されています。
