2022年6月にリクルートが発表した美容サロンにかんするマーケティング調査レポートによれば(調査対象は1万3千人)、アイビューティー美容サロンの女性利用率が過去5年間で最高の9.3%をマークし、調査対象である女性の利用回数や利用単価も上昇トレンドであることを報告しました。また店販での「アイケア関連商品購入率」についても、前年から6.6ポイント増加の33.7%をマークしました。つまりこの傾向は「目もと美容」のニーズ拡大を示唆していますが、私たちエステサロン事業者はこのデータをどう捉え戦略を打つべきでしょうか?
あくまでこれは弊社や弊社が取引するエステサロンでの一意見ではありますが、決してこのデータはマスカラやアイブロウを新たな店販ラインナップとして加えようということではなく、目もと美容の素地となる地肌を活性するトリートメント・店販・カウンセリングの強化をするべきだと捉えています。
【目次】
1.目もと美容もまた、現状把握がエステサロンの売上げアップを握っている
2.エステサロンでは、「くまのお悩みチェック表」で売上が伸びている
3.今回のまとめ
目もと美容もまた、現状把握がエステサロンの売上げアップを握っている
現代のエステに通う女性は、多忙な仕事・育児などにより心身ともに疲弊していることが多く、目の下にくまを抱えるお悩みが以前に比べて明らかに増加しています。弊社のOEM商品では例えばグッグル・モスカータローズのようなハーブ成分や、還元型ビタミンCを用いた店販でのソリューションアイテムがあったり、またエステの商材を用いた独自のマッサージ技術の開発も行っています。しかしくまとは一概にすべてをくくることはできず、血行不良型の青くま・たるみ型の黒くま・色素沈着型の茶くまに分かれています。つまりエステサロンで施術や店販をされたり、OEM開発の製品・成分選定を行う前に、まずお客様がお困りな「くまの種類」を現状把握することが大切であるといえるのです。もちろんエステティシャンはトレーニングによりこれらの選別を行うことはできますが、オペレーション上でお客様に理解を促していかなければ、正しく施術や商品がリピートされないと私たちは考えています。
エステサロンでは、「くまのお悩みチェック表」で売上が伸びている
くまは、血行不良型の青くま・たるみ型の黒くま・色素沈着型の茶くまに分かれると前述しました。というのも、眼球の周りにはクッションのような柔らかい脂肪が覆っていて、薄い瞼がそれを支えているという構造になります。瞼の性質として汗腺がない・皮脂腺は少ない・角層は薄いという条件が揃いますから、皮膚は乾燥がしやすく神経も大変敏感な箇所となっています。また人間は一分間に平均15回のまばたきをしますので、負担も相まってシワ・たるみが起こりやすいですし、メラノサイトの運動が盛んであるため色素沈着もしやすいといわれています。乾燥・運動・メラノサイトが関連するくまの悩みは、加齢によって深刻化するといえますから、お客様一人ひとりのお悩みにはできるだけ素早くアプローチしていくべきなのです。
私たちが支援最中のとあるエステサロンの店内では、「くまのお悩みタイプチェック表」というPOPが貼り出されています。メイクの手法や趣向・各基礎化粧品の使用状況・目もとのお悩みタイプ・睡眠状況やお仕事のタイプなど実に多くの設問が用意されており、チェック箇所の多さにより、くまのタイプをまずはっきりさせようというカウンセリングツールなのです。
今回のまとめ
目もとのお悩みは、改善するとお顔の印象をかなり変えることができるため、美容ソリューションの多くはメイクや医療系に流れるケースも少なくはありません。しかしながら前述の通り、くまの悩みはスキンケアの手法・使用する基礎化粧品の機能・生活習慣といった、すべてエステサロンで指導できる範囲の中で問題が起こっているのです。これまで毛穴・ニキビなどの肌悩みに対してフェイシャルサロンはどのようなカウンセリング手法で、またどのような施術や店販(OEM)商品で、どのような販促物でアプローチしていくかが重要だと伝えてはきましたが、目もと美容もしっかりとエステサロンがマーケティングを行えば、潮流にも従い売上は向上できるのだと私たちは考えています。